「話す」ではなく、「考え直す」ために。──心理カウンセリングという“人生のメンテナンス時間”

■ 心のことは、感情的な人がやるもの?…違います。

ビジネスの現場では、「感情」ってしばしば厄介者扱いされますよね。

・感情に流されるな
・ロジックで判断しろ
・感情を表に出すやつは信用できない

…それ、わかります。
でも、その裏で、感情を“扱えない人”が、実は一番リスクを抱えてる。


■ 「考えているようで、ただ“反応”してるだけ」になっていないか?

ある40代の経営者が、こんなふうに言いました。

「最近、自分の選択が全部“即答”になってる気がするんですよね。反射神経だけで生きてるっていうか…」

──これ、実はめちゃくちゃ危ない状態。
“自動運転”が加速しすぎてるとき、人は本音から遠ざかっていきます。

✅ 仕事が忙しい人ほど、思考は研ぎ澄まされているようで、「自分のこと」には鈍感になります。


■ 心理カウンセリングは、自分の“OS”をアップデートする作業

PCやスマホは、アップデートをしないと動きが悪くなる。
でも、心や思考は?

  • 過去の失敗に基づいた防衛反応
  • 子どものころの刷り込み
  • 自分を否定し続けてきた「内なる声」

──気づかないまま、“古いプログラム”で今日も意思決定してる人が、本当に多い。

心理カウンセリングは、これを“俯瞰して見直す時間”です。
壊れたところを修理するのではなく、無意識に選び続けてきたルールを、書き換える作業。


■ 事例:自信のある人ほど「自分を見失っていた」

Sさん(38歳・男性)は、バリバリのマネージャー職。
数字も出してる。部下からの信頼も厚い。
でも、ある日ポツリと言いました。

「最近、仕事してても、自分がやってるって感覚がないんですよ」

感情がなくなったわけじゃない。
でも、喜びも悔しさも“演技”のように感じる。
──「正解で動く」ことに慣れすぎて、「自分の答え」が空洞になっていた。

数回のセッションのあと、彼が言った言葉。

「自分の“主語”が戻ってきた気がします」


■ カウンセリングは「話す」のではなく、「考え直す」ためにある

✔️ 自分の価値観
✔️ 人との距離の取り方
✔️ 感情の扱い方
✔️ 行動パターンのクセ

これらを安全に・丁寧に・一緒に言語化していくプロセス

これは、コンサルでもコーチングでもない。
自分の“思考と感情のOS”に静かにアクセスする、知的な時間なんです。


■ こんな人にこそ、一度“心の内政”を

  • 選択肢が増えてるのに、決断が鈍くなってる
  • 成功してるのに、どこか満たされてない
  • 人との関係で、いつも「同じパターン」にハマる
  • 自分を深く見つめたことが、最近ない
  • 「自分らしい」と言われても、何が“らしい”のかピンとこない

✅ これ、全部“ちゃんとやってる人ほど”陥りやすい状態です。


■ まとめ:心理カウンセリングは、感情の“リハビリ”でもあり、思考の“リデザイン”でもある

  • 自分の奥行きを取り戻す
  • 感情との付き合い方を上書きする
  • 判断と選択の“主語”を、自分に戻す
  • 自分を整えることで、人に優しくなれる

それが、心理カウンセリングの本質です。


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