■ 昇進のメールが来た日の、モヤモヤ。
先週、クライアントの一人(40代・営業管理職)から、こんなLINEが届いた。
「昇進が決まりました。…うれしいんですけど、なぜか喜びきれなくて」
お祝いのメッセージを返すと、彼はこう言った。
「同期の◯◯は、もう部長やってるんですよね。俺、遅いなって思って…」
確かに比べてしまう気持ち、わかる。
でも、聞いていて思った。
この人、昇進した瞬間から、自分を“負け側”に置いてるなって。
■ 比べてしまうのは、負けるためじゃなく、認めたいため。
人と比べてしまうのって、弱さじゃない。
それだけ「自分を認めたい」気持ちが強いってこと。
でもその認め方が、
- 上には「自分より優れてる人」
- 下には「自分よりできない人」
みたいな、二元論的な世界になってると、自分の立ち位置を「常にどこかと比べて測る」しかなくなる。
この思考には、終わりがない。
なぜなら、「もっとすごい人」は、いつだって現れるから。
■ 他人との比較は、「未来」じゃなく「視界」を奪う。
こんな話を聞いたことがある。
あるマラソン大会で、スタート直後からずっと隣のランナーをチラチラ見てた人がいた。
結果は、大きくタイムを落としてゴール。
後でその人が言った。
「相手がどれだけ速いか気になって、自分のペースを見失った」
これ、仕事でも人生でもまったく同じことが起きる。
他人を見続けていると、自分のペース、自分の景色、自分の伸びしろがどんどん見えなくなる。
■ 自分軸に戻るための「3つの質問」
比べてしまうクセは、いきなり消えない。
でも、思考のルートは変えられる。
もし今日、あなたが誰かと比べて落ち込んでいたなら、この3つの質問を自分に投げかけてみてほしい。
- 「そもそも、何を比べたの?」
→ 成果?収入?フォロワー?
意外と、「自分が本当に欲しいもの」じゃなかったりする。 - 「じゃあ、自分が本当にほしいのは?」
→ 尊敬?自由?信頼?
ここで“他人”を一回外す。 - 「それを得るために、今日できることは?」
→ ゴールが“今ここ”に戻ってくると、心が静かになる。
■ 比較を“力”に変える人は、「自分の使い方」を知っている
比べること自体は、悪じゃない。
- ヒントにする
- 知恵を借りる
- 刺激にする
使い方を変えるだけで、「比べる」は味方になる。
そして、自分の“オリジナルな道”を思い出した人ほど、実は一番「他人から比較される側」になっていくんだ。
■ まとめ:「あの人はすごい」じゃなく、「自分も育ってる」と言ってみる
今日まで、ちゃんと生きて、働いて、悩んで、考えてきたあなたがいる。
だからこそ、「誰かみたいになる」んじゃなく、「自分のストーリーを育てていく」っていう視点を、今こそ取り戻してほしい。
▶ 自分軸に戻る対話、いつでも受け付けています。
誰かと比べて疲れてしまったとき、自分の輪郭を取り戻す会話が、ここにあります。
まずは、話してみませんか?