■ いつまでも“あのとき”に縛られてしまう男の話
40代の営業マン、Aさん。
彼の口ぐせは「昔のあの失敗さえなければ…」だった。
数年前、大事なプレゼンで大きなミスをした。
それ以来、新しい挑戦のたびに「また同じことが起きたらどうしよう」と足がすくむ。
結果、チャンスを見送ることが増え、「自分はもう終わったのかもしれない」と自信をなくしていた。
■ なぜ過去の失敗は“心のカギ”になるのか?
過去の失敗にとらわれるのは、単なる「ネガティブな思い出」ではありません。
それは、心が自分を守ろうとしている“警報”のようなもの。
「同じ痛みはもう味わいたくない」
その感情は正直で大切。
ただし、問題は、“警報が消えない”こと。
いつまでも過去の映像に縛られ、新しい一歩を踏み出す前に、すでに心が止まってしまう。
■ 失敗の記憶が強すぎるのは、“意味づけ”が固まっているから
例えば、Aさんの場合。
あのプレゼンの失敗を
「自分はダメだ」
「もう信用されない」
「また失敗するに決まってる」
と、ひとつのストーリーにしてしまった。
この意味づけが強いほど、失敗の記憶は未来への足かせになる。
■ 失敗は“ストーリー”を変えられる、成長の素材になる
カウンセリングでAさんと一緒にしたことは、失敗の意味をゆっくり見直すこと。
「なぜ失敗は起きたのか?」
「そのとき何を感じていたのか?」
「それから何を学んだのか?」
そして、
「あの失敗があるからこそ、今はここまで成長している」
と、自分自身に語りかける新しいストーリーを作った。
■ まとめ:過去の失敗は“呪縛”じゃなく、“起爆剤”にできる
失敗は、誰でも経験するもの。
問題は、それをどう扱うか。
過去の失敗があなたを縛る“鎖”なら、それを外す“カギ”は、あなた自身の中にある。
過去の出来事をただ怖がるのではなく、それを乗り越えた自分の“証”として受け入れられたとき、
初めて心は自由になる。
もしあなたが「過去の失敗が怖くて、なかなか踏み出せない」と感じているなら、話してみることで、気づきと新しい物語が生まれます。
あなたが未来に向かう一歩を、サポートします。