■ 頑張ってるのに、結果が出ない。それ、才能の問題じゃないかもしれない。
30代後半のマーケティング職、藤田さん(仮名)は、こう話しました。
「PDCAも回してるし、数字もちゃんと見てる。でも、何かが噛み合わないんです。
評価は“そこそこ”。自分の中では“全力”なんですけどね。」
実際、彼は人一倍努力家。
でも、あと少し突き抜けない。
なぜか「何かが足りない」感じがずっとまとわりついている。
──その“何か”の正体って、実は「マインドセットの初期設定」にあるんです。
■ 自分を“どういう人間だと思っているか”が、すべての選択に影響している
たとえばあなたが、無意識にこんな前提を持っていたら?
- 「自分は目立っちゃいけない」
- 「ちゃんと根拠がないと意見してはいけない」
- 「成果は、数字がすべてだ」
- 「周囲の期待に応えることが正解だ」
この“前提”が、そのままあなたの言動のフィルターになってしまう。
どれだけ行動を変えても、“思い込みベース”が変わらない限り、見える世界は変わらないんです。
■ マインドセット=思考の「OS(オペレーティングシステム)」
アプリ(スキルや知識)を増やしても、OS(マインドセット)が古ければ、起動しない、バグる、重くなる。
藤田さんは、こう話しました。
「気づいたら“ちゃんとしなきゃ”っていう思考で人生を動かしてたんです。
その結果、冒険しない、意見を飲み込む、余白を作らない。
“行動の数”はあるのに、“自由度”がないんですよ。」
これが、見えない壁の正体。
行動はしてる。でも、OSが慎重設計すぎて、飛べない。
■ OSをアップデートする、3つの“問い”
①「もし、すべてが“許されている”としたら、何をやる?」
自分を制限してるのは、誰か? 社会? それとも自分自身?
②「いまの“がんばり方”、本当に望んでる未来につながってる?」
がむしゃら=前進じゃない。方向がズレていたら、速さは無意味。
③「この選択、過去の自分が決めてない?」
かつての“うまくいったやり方”が、今の自分を縛っていないか?
■ マインドセットは、“治す”ものじゃない。“気づく”もの
間違っていたっていい。
硬くても、偏っていても、クセがあってもいい。
でも、気づかないままでは、一生そのままです。
藤田さんは、自分の“思考の初期設定”を見直す中で、「根拠がないと動けない」「周囲に配慮しすぎる」という無意識のルールを“いったん解除”してみました。
半年後、別人のように発言が変わり、提案が通るようになり、社内での役割が「歯車」から「推進者」に変わったのです。
■ 問い:あなたの“思考のOS”は、いつからアップデートしていませんか?
ビジネススキルを学ぶのもいい。
行動量を増やすのも大事。
でもその前に、
「その思考、今のあなたに本当にフィットしてる?」
そう問い直してみてください。
マインドセットは、“気合”や“自信”ではありません。
「どう思考するかを、自分で選べる力」のことです。
まとめ
✔️ 行動が空回るときは、“思考の初期設定”を見直すタイミング
✔️ マインドセット=あなたの思考のOS
✔️ 問いに気づけば、思考は静かに書き換わる