ちょっと待ってください。
「AIで制作したホームページ、業者見積もり200万円相当!」
こういう投稿、SNSで見たことありませんか?
「すごい! AI使えばこんなにクオリティ高いものが作れるんだ…」って感動した、そこのあなた。
気持ちはわかるんですよ。でも正直に言います。
その「200万円相当」、かなり盛ってる可能性が高いです。
今回は、AI時代の『Web制作相場』について、ちゃんと知っておくべき現実をお話しします。
知識は盾になる。この記事を読んだあとは、SNSの煽り系投稿を見るたびに「あ、これパターンやな」と冷静に判断できるようになるはずです。( ◜ω◝ )ニチャア
AI登場で、Web制作の相場は”崩壊”した
まず前提として、Web制作の相場がここ数年で劇的に変わったのは事実です。
以前は「ホームページを作ってもらう=数十万〜数百万円」が当たり前でした。デザイン費、コーディング費、ディレクション費、修正費…と積み上がって、シンプルなコーポレートサイト1本でも50万円超えることはざらにありました。制作会社に依頼した場合、ディレクターとデザイナーとエンジニアがそれぞれ関わるので、人件費だけでかなりの金額になってしまう。それが業界の常識だったんですよね。
それが今はどうかというと、AIツールの台頭で状況が一変しています。
たとえば『Claude Code』や『Cursor』といったAI開発支援ツールを使えば、コーディングの時間は従来の何分の一にまで圧縮できます。デザインの自動生成も精度が上がっていて、以前なら熟練者が数日かけて作っていたものを、AIのサポートがあれば1日以内に仕上げることも珍しくない。Figmaでデザインを組んで、AIにコーディングをサポートさせる、という流れで制作する人も増えています。
つまり、制作コストの構造が根本から変わったんですよね。
この現実を知っているかどうかで、Web制作に関する判断の精度がまったく変わってきます。
問題は、こういった「相場の変化」を知らない人がまだまだ多いということ。そして、その情報格差を意図的に利用しようとするビジネスが増えてきているということ。逆に言えば、知らないままでいると……そこにつけ込まれるわけです。「高いな」と思いながらも、業界の相場がわからないから判断できない、という状況になってしまう。
「それ、盛りすぎやん」を見破る3つのチェックポイント
じゃあ具体的に、「これは誇大じゃないか?」と見極めるにはどうすればいいか。
チェックするポイントは3つです。
ポイント1:サイトの実際のクオリティを見る
「200万円相当」と主張するなら、それに見合ったサイトかどうか確認しましょう。
具体的には以下を見てください。
- 機能の複雑さ:ログイン機能、決済機能、予約システムなど複雑な機能はあるか?
- デザインのオリジナリティ:テンプレートそのまま? それともフルカスタム?
- アニメーションや動的表現:凝ったインタラクションがあるか?
- ページ数・コンテンツ量:5ページか、50ページか。
正直なところ、シンプルな5ページ程度のコーポレートサイトが「200万円相当」になることは、現代の相場ではほぼありません。機能もデザインも標準レベルなのに「AIのおかげで時短できた分だけお得!」と言われても、元の価格設定がおかしいんですよね。
実際のサイトを見せてもらえるなら、必ず見てください。「言ってることとやってること」の乖離が、そこで一目瞭然になることがあります。
ポイント2:「業者相場」の根拠を疑う
「通常ならこれだけかかります」という比較元の金額、根拠はありますか?
ここが一番ブラックボックスになりやすい部分です。10年前の相場をベースにしてたり、意図的に高い業者を比較対象に選んでたりするケースもあります。「大手制作会社に頼んだら200万円!」という比較を出してきても、それはフルサービスの大手と個人フリーランスを比較してるようなもので、そもそも土俵が違う。
大事なのは「今の相場」と比較すること。 AI活用込みの現代の制作相場と照らし合わせないと、比較の意味がないんですよね。
「相場を知らない人が聞いたら、200万円が安く見える」という構造を理解しておくだけで、一気に冷静に見られるようになります。
ポイント3:「短期間・格安で作れます」という売り文句
これは逆説的なんですが、「AIで短期間・格安で作れます」と言いながら高額を提示している場合、かなり矛盾しています。
AIを使えばコストが下がるはずなのに、なぜ高いのか。「時間を節約できた分、あなたへの価値提供に使っています」という理屈もありますが、それが本当に成立しているかどうかは冷静に判断する必要があります。
AIの活用でコストを下げながら、旧来の相場をそのまま価格に適用している、というケースは普通にあります。これは消費者側が「AIを使ったら安くなるはず」という知識を持っていないと、気づけない話です。
実際のところ、今の相場はこれくらい
「じゃあいくらが正直なラインなの?」ということを整理しておきます。
あくまで目安ですが、AI活用を前提とした現代の相場感はこんな感じです。
| サイトの種類 | 相場感 |
|---|---|
| シンプルなコーポレートサイト(5〜10ページ) | 5〜20万円程度 |
| デザイン・機能にこだわったサイト | 20〜50万円程度 |
| ECサイト・予約・ログイン等の複雑な機能あり | 50〜150万円程度 |
| 大規模サービス・フルスクラッチ開発 | 200万円〜 |
つまり「200万円クラス」が正当化されるのは、大規模かつ高機能なサービス開発の場合です。Claude Codeで作った静的サイト5ページが200万円になることは、まずありません。Σ(゚Д゚)
もう少し具体的に言うと、ランディングページ1枚(LP)であれば、AI活用前提なら3〜10万円程度が現実的なラインです。それが「本来50万円かかるところを!」という売り文句で出てきたとしたら、その「50万円」という比較対象に根拠があるのかどうか、一度疑ってみてください。
重要なのは、「安い=悪い」ではないということ。相場を知った上で、価格とクオリティが見合っているかを判断するのが正解です。きちんとしたサポートがあって、納品後の対応もしっかりしているなら、多少高くても価値はある。逆に、相場より安くてもクオリティが伴っていなければ意味がない。
判断軸は「安いか高いか」じゃなくて、**「価格と価値が釣り合っているか」**です。
情報格差を利用したビジネスの見分け方
正直な話、こういう誇大価格の投稿は『情報格差』を利用したビジネスの典型です。
よく出てくるパターンはこの3つです。
① 価格の誇張 「本来なら100万円かかるところを!」という表現。元の価格が根拠不明のケースが多い。比較対象が古いか、意図的に高い業者を選んで「お得感」を演出している。
② 希少性の演出 「今だけ」「先着〇名」「このAIを使いこなせるのはまだ一部の人だけ」。焦りを作って、冷静な判断をさせないようにする手法です。「今決めないと損をする」と思わせるのが目的。
③ 緊急性の煽り 「AI革命に乗り遅れるな」「今知らない人は損をする」。恐怖を利用して判断力を下げる。この手の煽りは、AIに限らず副業・投資・スキルアップ系の情報発信でも頻出します。
これらに共通しているのは、受け取る側のAIリテラシーが低いほど効くという点です。「AIってすごい技術なんでしょ? じゃあ高くて当然かも」という心理を突いてくる。知識がある人には刺さらないけど、知識がない人には刺さってしまう。
あなた自身がある程度のリテラシーを持っていれば、「あ、この投稿の構造これやな」と気づけるようになります。気づいた時点で、そのフックは機能しなくなる。
「すごい!」と思ったら、一度立ち止まる習慣を持つだけで、かなりの部分が防げます。その「一度立ち止まる」時間に、今回紹介したような視点で見直す。それだけで全然違います。
AIリテラシーの差は、これからもっと広がる
ここまで読んで、「なんだ、意外と単純な話やん」と思いませんでしたか?
実はそうなんです。(・∀・)
AI時代の情報格差って、難しい技術知識を持っているかどうかの差じゃないんですよ。「相場感」と「パターン認識」を持っているかどうか、それだけの話です。
でも、この「それだけ」の差が、判断の質に大きく影響する。
たとえば今回の「200万円相当」の話。AIの仕組みを完全に理解していなくても、「AI使ったら制作コストは下がるんでしょ?」という基礎知識があるだけで、「なんかこれ盛ってない?」と気づける。そこで立ち止まって調べる一手間が、不要な出費を防いでくれる。
逆に言うと、このリテラシーがないまま「AI時代はすごい! 乗り遅れたくない!」という感情だけで動いていると、そこをターゲットにした情報が次々と飛び込んでくる。SNSのアルゴリズムは、反応した情報に似た情報をさらに届けてくれますから。
知識は、自分を守る構造を作ってくれる。
一度「見極める目」を持つと、同じ情報を見ても受け取り方がまったく変わってきます。これはWeb制作に限らず、AI系ツールのサービス、情報商材、副業コンテンツ…全部に応用できる考え方です。
知識を持つこと=自分と周りを守ること
最後にひとつだけ言わせてください。
「騙されないようにする」って、別に疑心暗鬼になることじゃないんですよ。
相場感を持つこと。 それだけで、詐欺的なサービスの大半は回避できます。今回の話で言えば、「AI活用込みのWeb制作相場はこれくらい」を知っているだけで、誇大価格の投稿を見てもフラットに判断できる。感情じゃなく、知識で判断できるようになる。
そして、これは自分だけの話じゃないんですよね。
あなたの周りにも、AIやWebについてよくわからない人はいるはずです。親御さんかもしれないし、会社の同僚かもしれない。「あの投稿おかしくない?」って一言言えるだけで、その人を守れることがある。知識って、そういう使い方もできるんです。( ´∀`)bグッ!
AI時代は、知っている人と知らない人の差が開くスピードが速い。
だからこそ、基礎知識をしっかり持っておくことが大事です。「詳しくなくていい」ではなく、「最低限の相場感と見極め方は持っておく」。それがAI時代を自分らしく生きていくための、一番シンプルな防御策だと思います。
今後もこういった怪しい情報を、心理・マーケティングの観点から解説していきますね。
「なぜ人は騙されるのか」「どういう構造で判断が歪むのか」を知っておくと、AI関連に限らずあらゆる場面で役に立ちます。引き続き一緒に学んでいきましょう。( ´∀`)bグッ!
